銭湯賛歌③<千住編>その2「ひとっ風呂浴びた後のビールに、乾杯!!」


 昭和43年、足立区役所に就職。当時、千住一丁目の庁舎近くに、「小橋湯」

があった。日光街道が、隅田川を渡るのが千住大橋、庁舎の前を流れていた用

水を渡るのが千住小橋。小橋湯の名前の由来だが、立地が旧道沿いの一等地。

昭和50年代に、店舗併用の高層住宅に建て変わっている。

 区役所でのクラブ活動は、柔道部。終業後週2回、千住宮元町にある千住神

社隣の蔦谷道場を借りて、汗を流した。稽古上がりはお決まりのビールだが、

その前に、道場とは神社をはさんで並びの銭湯、「旭湯」でひとっ風呂浴びる。

その後のビールの旨いこと。呑み屋も決まっていて、旭湯の向かいを入った路

地裏の武蔵屋。老夫婦と年増の娘さんがやっていて、燗酒を頼むと、清酒1合

を小振りの片手鍋で直火にかけ、そのままコップに注いでくれた。ほどなく店

を閉めたので、あの場末の風情のある光景は、もう見られない。

 千住旭町の「梅の湯」は、ここ二、三年行き始めた。最初は、北千住駅西口

での宴会が始まるまで、時間があったので入った。タオルを無料で貸してくれ

るし、10円で小さな石鹸が買える。すぐ傍に行きつけの居酒屋、八重寿があ

るので、時々利用している。風呂上がりのビールに、乾杯!!だ。

副区長

文:石川義夫(足立区副区長)